電気料金明細の内訳がわかれば電気代が節約出来る!【明細編】

電気料金の明細の読み方わかりますか?
ざっくりと請求金額だけ見るという方も多いかも。

今回は私が住んでる福岡の九州電力の明細を元に説明したいと思います。
各電気会社ごとに明細の書式やプランが違いますが、ベーシックなプランはおおむね同じなので基本的な計算方法になります。

今回は電気代の計算方法と、1時間1000w₍ワット₎の家電を使うといくらかかるのかを計算してみましょう。

明細の各項目の意味

計算に必要なとこだけ抜粋します。

契約種別


これは携帯電話で例えると料金プランにあたる。

九州電力でベーシックなのはこの「従量電灯B」。
ここの契約内容が使用した電気料金の計算に大きく関わってきます。

契約容量


わが家は「30A(アンペア)」という設定。
ここは基本料金になり、10〜60Aの設定があり数字が大きい程同時に使用出来る電化製品が増えます。

A(アンペア)は電流量のこと。
電流量の大きい電化製品を同時に使うとブレーカーが落ちるので、頻繁にブレーカーが落ちる場合は設定を上げる必要があるという事です。

総使用料


1ヶ月で使用した電気量の合計

内訳


基本料金
A(アンペア)の料金。明細は「30A」の価格。

電力量料金
使用した電力量の段階ごとの価格。
「従量電灯B」の場合、使用した電力量により段階式で価格が上がります。
3段階の価格設定があり多く使っても決まった量を越えた分は少し料金が高くなります。

燃料費調整額
発電に使われる火力燃料費(原油・液化天然ガス・石炭)は価格が毎月変動するためここで調整されている。
燃料が安くなったのに電気代が一律ではフェアではないですからね。逆に燃料が高騰すれば高くなる事も考えられます。

再エネ賦課金
再生可能エネルギー発電促進賦課金のこと。賦課金は(ふかきん)と読みます。
賦課金はとは割り当てて負担させること。例えるなら「組合費」みたいなもので、使用した電気量に応じて徴収されます。
この集められたお金は「再生可能エネルギー発電」の買い取りの費用に使われており
「再生可能エネルギー発電」とは太陽光、風力、中小水力、地熱およびバイオマス発電がそれにあたります。
なぜ私たちがその買い取り費用を負担しないといけないの?と、感じるかもしれませんが「再エネ発電」が発展すれば化石燃料に頼る火力発電の燃料高騰による価格の乱高下が減り安定した価格で電力供給ができるようになるので、未来に対しての投資のようなものだと考えると良いと思います。

口座振替割引
電気料金を口座からの引き落としにすると付く値引きです。
北海道電力、東北電力、沖縄電力にはこの値引きはありません。
クレジットでの支払いもできるので月々の電気代にもよりますが、ポイント還元率が高ければクレジットカードで支払った方がお得になります。

燃料費調整額単価


内訳の燃料費調整額計算の計算の基本となる燃料の価格
この明細の当月分を見ると「-2円52銭/kwh」とあるので

-2円52銭 × 462(kwh) = -1164円24銭

となり明細の料金と同じだということがわかります。

内訳内容の計算方法


この明細の総使用量をもとに従量制の価格の計算をしてみたいと思います。

九州電力「従量電灯B」の単価表
区分
料金単価
基本料金
(1契約)
10アンペア
291.60
15アンペア437.40
20アンペア583.20
30アンペア874.80
40アンペア1,166.40
50アンペア1,458.00
60アンペア1,749.60
電力量料金
(1kWh)
最初の120kWhまで
17.19
120kWh超過300kWhまで22.69
300kWh超過分25.63
基本料金
設定したアンペアごとに価格が違います。
30Aでたいてい事足りますが人数の多い家庭は40A必要なことも。
家庭内での同時に使う家電次第になりますのでアンペアの上限は状況に応じて契約しましょう。

電力量料金
電気代の主となる部分はここなのでこの計算を理解すればどんな家電がいくら電気代がかかるかもわかってくるはずです。

1kwhの意味


単位のkWhは「キロワットアワー」と読みます。

分解してみると
1kはk(キロ)なので1000のこと。
W(ワット)は消費電力のこと。
h(アワー)は1時間のことになります。

つまり、1kWh消費電力1000W(ワット)の家電を1時間使用した場合に使われる電力になります。

使用量に応じて1kWhの単価が変動

[1段階目]
1kWh〜120kWhまで、1kWhにつき17.19円
[2段階目]
121kWh〜300kWhまで、につき22.69円
[3段階目]
301kWh以上、につき25.63円

多く使用する程単価が上がる仕組みですが、
規定量の超過分に対してしか高い方の価格は適応されません。
計算を図にするとこんな感じです。

単価 × 使用量 = 使用料金
17.19円 × 120kWh = 2062.8円
22.69円 × 180kWh = 4084.2円
25.63円 × 162kWh = 4152.06円

毎月300kWhを越えるという方は3段階目の料金だけが毎月変動してると思います。

段階的に価格が上がるので実際にはこの家電を1時間使ったら幾らというのは厳密には計算出来ません。
平均値を出しておおよそ1kWhこれくらいだよというのを決めて計算することになります。

結局1kWhいくらなの?


ちょっと計算してみましょう。

まずは単純に3段階の1kWh単価平均してみます

(17.19円 + 22.69円 + 25.63円) ÷ 3 = 21.83666....円

おおよそ1kWhが21.8円になりました。

では次に使用量の料金総使用量で割ってみましょう

(2062.8円 + 4084.2円 + 4152.06円) ÷ 462kWh = 22.3円

こちらは1kWhが22.3円になりました

使用量によって平均値は変わるのでズバっとした答えはでませんね(笑)
小数点をいれると計算が面倒なので、とりあえず間をとって
1kWhが22円としても差し支えは無いと思います。

というわけで、九州電力で「従量電灯B」の場合

1kWh=22円としましょう。

具体的に家電の電気代を計算してみます。

参照:「価格.com」より

価格.comなどで家電を選んでると消費電力というものが記載されていると思います。
常時使う家電で消費電力が変動しにくいものを例に挙げて計算してみましょう。

この画像のシーリングライトは、
消費電力33w(ワット)
まずはkW(キロワット)に直します。

33w÷1000=0.033kW

この家電を1時間使った場合0.033kWh(キロワットアワー)となるわけです。

先ほど1kWh=22円と計算したので、

0.033kWh×22円=0.726円

1時間シーリングライトを点けると0.726円
16時間点けると0.726円×16時間=11.616円
約11.6円かかる計算になります。

さらに365日毎日16時間点けたとすると
11.616×365日=4239.84円
年間約4240円電気代がかかることになります。

他の電力会社の場合でも計算は同じですので各電力会社のホームページで契約プランの単価を調べてみると自宅の1kWhが幾らなのかわかると思います。

この計算はおそらく一般的に多いであろう従量制の契約プランを想定していますので、それ以外の時間帯によって価格が違うなど変則的な価格形態ですと注意が必要です。

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まとめ


テレビの待機電力やごく小さな電気代を気にするよりエアコンの効いた部屋のドアを閉め忘れる方がよっぽど電気代がかかります。

待機電力のためにスイッチ付きの延長コードを買うなんて本末転倒。その代金を回収する前に延長コードの方が壊れてしまうでしょう。

何に電気代がかかっているのか理解することの方がよっぽど節電につながります。自宅の電力プランと合わせて、どの家電がどのくらい電気代がかかるかを知ることから始めましょう~!

それではまた次回!